市場の変相

市場の変相

市場の変相

世界最大の債券ファンド運用会社ピムコのCEOが書いた本。サブプライムショックの後に、現在の世界金融危機を予言した書として、欧米でビジネス書のベストセラーになっている。
今回の金融危機の発端は、新興国の貯蓄過剰(中国、インドでは経常黒字基調だし、中東の産油国原油の高騰により、潤沢な資本を得た)と、米国での住宅ローンを始めとする金融商品証券化を経て、レバレッジを効かせて格付け機関も評価できないような複雑な金融商品と化し、歯止めが利かなくなった状況から生まれたものであり、これまでの過去の市場を成立させてきた仕組みが明日の市場に合致しておらず、それまでの大転換の時代をどう乗り切るかについての行動計画も示されている。
ただ、最後のリスク管理手法については、オーバーレイ戦略とテール保険が推奨されているが、具体的にどの商品を選択することなのかは良く分からなかった。